外反母趾の本当の原因
外反母趾の本当の原因とは
①足指を動かしていない
②足指に体重を乗せて立っていない
③足指に体重を乗せて歩いていない
というたった3つの、実はとてもシンプルなものなんです。
(よく言われますが、物事の本質はシンプルなものが意外に多いですよね。)
あまりにシンプル過ぎるので、外反母趾の改善法において今までこの点については見落とされ、
外反母趾=ハイヒールが原因というイメージが強いため、履き物だけに注意が向けられていました。
①足指を動かしていない
ここで取り上げている『足指を動かしていない』とは、親指以外の4本の指の、
特に第3関節(指先から数えて3番目の関節)を動かしていないことを指しています。
(第3関節が動かない足)
(第3関節が動く足)
この第3関節は、横アーチを構成する横アーチ筋に深い関係がある重要な関節なのですが、
外反母趾外来の約70%の方が全く動かすことができないんです。
(なお、この①に関しては例外があり、足指を良く動かせるタイプの外反母趾があります。
たとえ、足指の動きだけが良くても、次の②③の悪い生活習慣があれば外反母趾になってしまいます。)
②足指に体重を乗せて立っていない
外反母趾の方は体の重心が後ろに片寄っていて、踵に体重をかけ過ぎて立っている傾向があります。
このため、体重が足指に乗らずに、指が浮き上がって立っている方が非常に多くいらっしゃいます。
これはフットルック(足裏バランス測定装置)による外反母趾の方の立位時の足裏の画像です。
色の違いで足裏の体重分布が表示され、体重のかかり具合が高い順に、白・赤・黄・緑・青と変化していきます。
青色の部分は全く地面に接地していないことを表していますが、ほとんどの外反母趾の方がこのような状態なんです。
逆立ちをイメージしてみて下さい。
手の平から指までしっかり地面に着けることで体のバランスを安定させることができますが、
指を反らして手の平だけで逆立ちをすれば非常に安定性が悪いので、体の他の部分に大きな負担をかけてしまいますよね。
外反母趾の方は自分では気づかずに、毎日このような状態で生活をしているんです。
③足指に体重を乗せて歩いていない
足の裏だけで歩いている、いわゆる『ペタペタ歩き』がこの歩き方です。
外反母趾の方は、最初の一歩でいきなり足の裏から地面に着いて歩いている方が非常に多く見られます。
いきなり足の裏から地面に着くことで、本来、地面からのダイレクトな衝撃を受ける構造に
なっていない部分(足裏の指の付け根)が衝撃を受け続けてしまうので、さらに障害を拡大させています。
ですから、外反母趾の方が毎日1万歩ウォーキングしていたとしても、
横アーチが崩れた足でペタペタと地面からの衝撃をまともに受けて歩いているので、
かえって足を壊しているだけなんです!
『健康のために歩きなさい。』とよく言われますが、歩き方を間違えてむやみやたらに歩くと、
逆に健康を害する結果となってしまいますのでよ~く注意して下さいね。
キプスを外して機能回復訓練を始めましょう!
例えるなら、外反母趾になってしまう方の日常生活は、足指を骨折して
長い間ギプスで固定したまま、生活している状態と非常によく似ています。
その結果、足指は関節が固まり動きが悪く、足指に体重を乗せて立ったり、
歩いたりすることができないため、筋力が低下して足は退化していきます。
ですから、『ペタペタ歩き』というギプスを着けたままで装具・テーピング・サポーターの着用や
インソール・外反母趾対策の靴を履き続けていても、外反母趾は根本的に改善しないんです。
このような足に先ず必要なのは、
『ペタペタ歩き』というギプスを外して、退化した足に機能回復訓練を行うことです。
退化した足指にいきなり体重をかけて生活するのは、長い間寝たきりだった方に
いきなり長時間歩かせるのと同じくらい大変な事なんですね。
まずは、機能回復訓練で、足指が自由に動き、自分の体重をしっかり支えられる状態に変えていくことが最初の一歩です。
ところが、ほとんどの病院や整形外科では歩行の改善指導の認識がないために、
「手術をするほどではないから、このまま様子をみましょう。」と軽度から中程度の外反母趾の患者さんに説明しているようです。
そして、その説明のまま外反母趾を放置してしまうことで、
さらに症状を悪化させてしまうのが、外反母趾でお悩みの方の現状なんですね。
みなさん放置せずに原因をしっかり治していきましょう!
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- カテゴリ: 外反母趾症状記事
- 投稿日:2014.12.20
- 投稿者:ashiyubi-kingdom