外反母趾の治療と対策
外反母趾とは、一言でいえば、「足の親指が外側(小指側)に曲がる」病気です。
この親指の曲がりがひどくなると、足が痛くて歩けなくなり、足は変形して、普通の靴が履けなくなります。
その上、痛くて無理な歩き方をしていると、脚が疲れやすく、膝や股関節まで痛みます。
外反母趾の症状が軽いうちは、きつい靴を履くのをやめると、痛みはやわらぎます。
しかし、一度、外反母趾になると、ハイヒールやパンプスをやめて痛みが軽くなっても、
親指の曲がりは、歩くだけで自然に進行するのです。
ですから、痛みが軽くなったといって油断すると、年をとってから変形がひどくなり、痛みも再発してくることになります。
そして、外反母趾が進むと、親指以外の指も外側に曲がり、脱臼したり、槌趾(つちゆび:足の指)が、
くの字に曲がって固まってしまい、伸ばすことが困難な状態になったりします。
その上、足全体が扁平足や開張足になり、足の裏や小指の方まで痛みが広がってしまいます。
最後には靴をはかなくても、痛くて歩けなくなります。こうなってからでは手術しか手がありません。
それどころか、手遅れになってしまって手術をしてもなかなかよくなりません。
外反母趾を予防するための靴は、
・ 足の指が自由に動くこと。
・ 靴の先端が親指の方によっている。
・ 靴が三角形でないこと。
・ 親指と小指の付け根の周りが大きめのもの。
・ 低めのヒール(3㎝程度のもの、5cmは超えない)のもの。
・ 甲革が軟らかく、親指の付け根に縫い目がないもの。
そして、外反母趾を防ぐために、靴を選ぶ時のチェックポイントは、
【 足の全長 】
足の全長を測る時は、親指と限らずに最も長い指で行います。そして手の小指の幅のゆとりをもたせましょう。
【 足の幅 】
親指と小指の付け根の周径、幅、傾きを合わせます。足の全長が同じでも、つけねの位置は異なりますから、
踵とつま先からの長さも合わせましょう。
【 踵のフィット 】
踵と靴の側面から後方の適合性で、すっぽ抜けたり、きつくないもので、後縁がアキレス腱に食い込まない
小指1本分の隙間が必要です。
【 足の甲のフィット 】
靴の開口部前方の適合性で、踏み返しのときにしわが食い込まない、曲げたときの硬さが硬すぎないものです。
【 つま先のフィット 】
足の指の入る部分に指が広げられる幅、曲げられる高さが必要です。親指ばかりでなく、小指にも余裕が必要となります。
靴による保存療法は、外反母趾を予防する靴が、保存療法の靴の基本になります。
その上で外反母趾による痛みを靴で治療するのです。
外反母趾で親指の付け根が靴に当たって痛いからといって、ただ幅の広い靴を買うのは間違いです。
一時的には、痛みが減りますが、長期的に見ると、かえって変形を強くします。
痛くないと、油断して、足が広がってしまい、外反母趾がひどくなることも、少なくありません。
外反母趾を治療する靴は、次のポイントを兼ね備えていなければなりません。
(1) 外反母趾を予防する靴としての、基本的な条件に合っている。
(2) 痛い場所が押されないように改良されている。
(3) 中足骨骨頭の中枢部で中足骨が横に広がらないように、
横アーチ・縦アーチが下がらないように、しっかり支持されている。
この様に、外反母趾と靴選びはとても深い関係があり、まずは正しい靴選びをすることから
予防・治療は始まるのです。
今まで間違った靴選びをされていた方も多いと思います。
これを見て、もう一度自分の靴がちゃんと足に合っているかを確認されてみてはいかがですか?
自分の靴がちゃんと合っているか分からないという方は、是非王国に来て相談してください!
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- カテゴリ: 外反母趾症状記事
- 投稿日:2014.12.10
- 投稿者:ashiyubi-kingdom